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海岸で輝く石を拾った。

その海に、砂浜はない。あるのは少し大振りな砂利浜。波が打ち寄せるたびにじゃららじゃららと小気味いい音を立てては、波に濡れたその身を陽光にさらしてきらきら光る。
青い空には白い雲。
白、黒、灰色…中には輝く赤や黄色、緑も混ざっている色彩豊かな浜に寄せては返す波の色は、澄んだ青。
まるで御伽噺にでも出てきそうな情景。

ここで俺は一欠けらの絶望を握り締めて、浜に佇んでいる。

「やらないからな。」
「おや、気づいていたのか。」
「それだけの殺気を放っておいて、それはないだろう。」
返した俺の脇に、人の気配。正確には人じゃないんだが、今は人の形を取っているから人と言ってもいいだろう。
そいつは、「感心感心…」と人をこ馬鹿したように手を叩きながら言った。肩が揺れているのは、笑っているからか。どちらにしろ俺は目を向けなかったし、向けるつもりもなかった。

「一刻も早く、安全に砕く方法を見つけなきゃならない…。」
「そんな方法は世界中を探しても見つかりっこないね。それに、軍がもうすぐそこまで来ている。軍以外にも、それを欲しがっている奴は五万といる。まず逃げ切ることはできないだろうさ。」
「その為にお前がいる。」
「……そのようですね。」
溜め息半分、そいつは失笑して肩を竦めた。
そして沈黙が落ちる。俺はこれで話は終わったと目を閉じ、じっと波音に耳を澄ました。ひとときだけの……おそらくこれが最後になるだろう安息だからこそ、大事にしたかった。

…そうしてしばらく。
ちゃらちゃらと砂利を掬っては、ばらばらと零す音。零してはまた掬って、ばらまく。そんな音に引かれるようにして俺は目を開けた。
そしてそのまま視線を音のするほうへ流すと、足元で膝を抱えて石遊びをしているそいつが目に入る。

じゃり…っじゃ…ばらばら…じゃらら……からんっ…。
呆気なく枯れ果てる人の命。
あっという間に萎れ朽ち果てる花の命。
何故だろう、俺は、静かにそんなものを連想した。

と、何気なく視線を上げてきたそいつは、俺と突然目があって、ぎょっとしたように目を見開いた。手にしていた砂利が、指の隙間からこぼれて落ちる。
「…楽しいか?」
「え…別に。そんなことはない。」
自然と笑みが零れる俺。自分よりもはるかに歳のいっているそいつが、まして人間ですらないそいつが…いじけた人間の子供のように砂利と戯れている姿を見て、口元が緩んでしまった。
そんな俺に戸惑うように、けれどぶ然とした様子でそいつは唇を尖らせた。それがまた幼い子供のようで、俺は笑ってしまった。

「忘れるな。お前は俺の従獣で、故に俺に逆らうことは出来ない。お前に、主である俺を傷つけることは、できない。」

笑顔のままで唐突にそんな事を言い出したことに、意味はない。けれどそいつはぱちりと瞬きをひとつして、そいつにしては珍しくちゃんと耳を傾けてきたので、俺は続けた。
「お前がいかにこの石っころが欲しかろうと、それで俺を殺したいほどうらめしく思っていようとも、お前に俺は殺せない。傷ひとつ付けることすら、不可能だ。お前は俺に付き従って旅に出て、そして俺をあらゆるものから守らなきゃならない。俺はお前を解放してやるつもりはこれっぽっちないからな。俺だって、自分の命が可愛いんだ。」
「……俺の命はどうでもいいのか。」
「従獣は俺たち人間よりもよほど頑丈で高齢だろうが。」
「…へぇへぇ、さようでございますね、ご主人様。」
作った笑みが返って来る。

「そちらこそ忘れるな。俺は隙あらばお前を殺したいと、いつでも思っているんだ。お前を殺すことが出来れば俺は自由だ。さらに輝石までもが俺のモノになる。」
「…上等だ。俺の従獣である以上は、そのくらいの気概を持っている方が心強いというものだ。」

輝くその石の名は、望春石ミハルイシ
淡い薄桃色のその石の所有権をめぐり、過去、そして現在も多くの人間が死んでいる。
俺は、亡き曾祖母から託されたその石を手に、今夜世界に背を向けて逃げ出す。
ここのところ毎日更新してるなぁ…(笑)
……ずっとサボりがちだったし別にいいか。

最近夢を見ます。…や、まぁ、毎日見てんですけどね?連日連夜立て続けに同じ夢ばかりを見ると、人間ぐったりするもんですわ(苦笑)

場所は、見知らぬ街。
この場所っていうのがどうにも不思議な所で、自分が小さな頃から夢の中で見た「街」といえば一箇所きり…つまり、その街しかない。地形も名前も、街の外の広域にまで及ぶ脳内地図も、そっくりそのまま同じ街。違うことといえば、その街で生活している自分自身が毎度別人格というか、まったくの赤の他人ということくらいで。場合によっては性別も年齢も職業も能力も違うし、びっくりなことに人間ですらない時もあったり…。
それから、時代も違う。あるとき街は建設されはじめたばかりの小さなそれであり、あるとき街はあらゆる業種に長けた多大な権力を持つ大規模なそれであり、あるとき街は崩壊寸前の焼け野原であり。明けない夜があったり、雲の塊が市街地に落下してきて嵐を起こしたり…すっげーファンタジーな場所。
自分ってこんなにも想像力逞しかったんだと思わずにはいられないくらいの完成されたその街。

繰り返すのは滅亡で、荒廃、虚廃で、がらんどうな歴史。
つまんないけど面白くて、どこまでも夢物語なのにやけにリアルで。
馬鹿馬鹿しくって夜も眠れない。

季節の変わり目、体調を崩さないように気をつけましょう(誰に言ってる)
自分は早速風邪をうつされますたorz
風邪を引くと嫌な夢ばっかり見ますよねぇ…(はふぅ)
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