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苛立ちが隠しきれなくて、歯噛みする。
笑顔で、笑顔で、笑顔で。
拳を握って、堪えて。
笑う。

俺はお前の何なんだ?
お前は俺の何なんだ?
俺はお前のことなんか何ひとつ知らないのに。お前だって俺の何たるかを何ひとつ知らないくせに。
そのお前がどうして俺を傷つけることができると思う?
ふざけるな。

俺の手の中で、先見者から手渡された純白の宝石が砂のようにほどけた。そうして指先からこぼれ落ちていく。これはつまり、俺ではあの悪魔に添えないということ。
現在、根絶の危機にあるといわれているフォーチュンの悪魔。それを相方とし添うことのできる者は、まさに選ばれた者。純白の宝石をほどくことなく握り締めることができる者だけが、フォーチュンに添うことを許される。

俺が悪魔憑きに憧れたのは、他でもないフォーチュンに魅了されたからだ。フォーチュン以外の悪魔には興味はない。
周囲にすすめられた数多くの悪魔たちを無視してきたのは、俺がフォーチュンだけを見ていたから。他の悪魔になんて心が揺らがなかった。

フォーチュン憑きの悪魔憑きに強く憧れた。
ただひたすらに焦がれた。
フォーチュン憑きの悪魔憑きは、ただそこに在るだけで目映い。
そして強く賢く気高く、なにより…なにより、何ものにも惑わされない確かな瞳。澄んだ湖水のような静まり返った心。

憧れは鳥の羽ばたきにも似て刹那的で、けれど俺の中の大地に根を張った。
深く…深く。

純白の宝石がほどけはじめたとき、俺は怒りの衝動にかられた。
こんな小さな石ひとつに、俺の運命を担うほどの力があるのかと。
こんな石に、俺の夢を壊されるのかと。
…冗談じゃないと、思った。
こんな石に、俺を傷つけることなんてできない。
どうあっても掴んでみせる。こんな石、握り締めてみせる。

けれど俺は許されなかった。
純白の宝石は俺の手の中でほどけて、さらさらとこぼれ落ちた。
白い砂となった宝石は足元に広がる真っ白な砂地の一部となった。
過去、フォーチュンを願っては許されなかった者たちの絶望の跡。
白い砂は庭園いっぱいに敷き詰められ、静かに眠っている。

握り締めた掌から血がこぼれて、砂を染めた。
じんわりと広がるそれの、美しさ。
その時、残念だったと無理に笑って見せていた俺の頬の筋肉が、本当の意味で緩んだ。
「仕方がないんだな…。俺の血は、こんな風にして大切な者を穢してしまう…。」
不甲斐ない自分への憎しみの衝動は去った。おかしなくらい晴れ晴れとした気持ちになって、俺は眉尻を下げた。
白の先見者が俺に微笑み返してくる。そうして俺の血塗れた手を取って、そっと息を吹きかけた。

日の光を受けたかのような温かな感触。傷は塞がった。
「フォーチュンは貴方を選んだ。」
「―…なに、を」
「いえ、この子はまだフォーチュンとして目覚めていない。けれど、貴方が共にあればきっと。きっとこの子は美しいフォーチュンになる。」
開いた掌。
雪の結晶を描いたような紋章がひとつ。俺の手に、確かに浮かび上がっていた。
「フォーチュン…これが、俺の…」
「この子はまだ悪魔として目覚めていない。貴方の心の持ちように寄って、如何様にも変化する。この子がフォーチュンとして目覚められるかは、貴方次第」

先見者はそう告げて、立ち竦む俺の元から去った。
残された俺は掌を陽光に翳して、そしてそっと紋章を撫でた。
「…俺次第…か」
男の子が主人公の方が書きやすいと思った今日この頃。
女の子を書くとしても男の子っぽくなってしまうのはいなめないし…。

ところで。
先日、うちに手乗り兎のぬいぐるみがやってきた。とても可愛い。ずっと悩んでいたその子の名前、銀星にすることにした(どーでもいい)つぶらな瞳がとにかく素敵。
嵐と夕夜で最後まで悩んだんだけど…でも、銀星で(候補にないじゃん)

望んでいたモノが手に入ったとき、人は怠惰になる。
それを繋ぎとめておこうとする努力を怠り、手にしたということだけで満足してしまう。それが最も危険な行為だということにすら気付かないのはただの愚か者。
大した努力もなしに手に入れたモノは、あっさり己を裏切る。捨てられたって何の文句も言えないし、後悔だってできない。
……俺は努力、やっぱり怠っていたのだと思うorz
反省。

と、最近ひとつ大事なモノを失った俺は思った。
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(’’*)その兎ってもしかして前言ってたやつ?相方が私の手元にきてるやつ?

そして手に入れた時点で満足してしまうのはわかる。
…気がする。同じかどうかは知らないけど。
私、それで失ってもそっか、って諦めるから。
だからだめなんだろうなぁと思うよ。どうしてもっていうものを見つけないとなー。
それは君とは方向性の違う想いだけれど。

前…ぇと、みくしで?
あ、違うか。もっとずっと前に相方をあげようって言ってた「ちゅー兎」?
あれはね…うん、報告が遅れたんだけども俺の手元には今片方しかいないのですよorz
相方はくれるって言った張本人が持っていってしまった(ぇー)

そうだね、諦めてしまうよ。
それに、自分の場合は飽きてしまっているのだと思う。ひとつのことに執着するのって、ほとんどないので。
愛情がなくなったわけじゃなくて、愛情を示さなくてももういいやって怠惰になっちゃうんだよね(駄目人間)
どうしても、かぁ……人でも物でも、そういうものをひとつ持っている人は幸せなのかもしれないねぇ(へらり)

ということで訪問アリガトウですよー♪

あ、そうなんや。
つか、みくし見て違うということはわかったんだけども(笑)
(プレゼントかなと思ってたら揃いの兎を持ってるぽかったんでそれかなぁと思っただけさー他意はない/笑)

そうそれ。まさにそれだ。
なんだ、方向も同じかも。

いえいえー。コメント返しありがとう。

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